人気ブログランキング | 話題のタグを見る

おざっちの笛吹き日記

ozatti.exblog.jp

嗚呼、関ヶ原の合戦!その時男は自分との闘いに勝った!

一週間前の予報では雨が降るハズだったのが、当日が近づくにつれ、降水確率は減少。「第1回パナソニックカップ・ヒルクライム in 伊吹山ドライブウェイ」は、まさに選手も主催者も大喜びの快晴の元で開催される運びとなった。ここに集結したストラーダ精鋭軍団は、「伊井の赤備え」じゃないけど、全身をオレンジジャージに身を包み、脚をクルクル回しながら静かに決戦の時を待つのであった。


集合地はJR関ヶ原駅のすぐ目の前の関ヶ原町役場。当初1000人の募集予定が、昨今の「ヒルクライム熱」にうかされたバイカーが大挙押し掛け、倍の2000名が参加することになったそうな。なんと6000円もの大金を払い、喜んで延々と続く平均斜度6.3%の坂を登るというではないか!?そのおバカな人たちの群れの中に、我がおざっちもいたというから、世の中は分からない。まさに乱世の感ここに極まれり、である。


例により、周囲を同じように歳をくった人々に囲まれ、役場からスタート、伊吹山ドライブウェイ入口のスタート地点まで2キロほどをリエゾンで走る。春爛漫の桜の咲く中、スタートまでかなりの時間を待たされた。実はこの大会、当初は頂上の駐車場まで17キロをコースに設定していたのだが、除雪が思うようにはかどらず、途中11キロ地点にある駐車場までに短縮されたのである。なるほど、遠目に見ると、頂上付近にはまだ白く残雪が見える。下界からこれだけハッキリと見えるということは、かなりの積雪であり、コースの短縮もやむを得ないことだろう。「1000円返せ」とは誰も言わないあたり、さすがローディーは紳士ぞろいである。


先発した組がレースを終え、ボチボチ引き返してくる頃、我々E-2のスタートが切って落とされた。「ゴール地点は寒くないですよ!」とFかわ君の情報が入る。まあ、念のためトラックで運んでもらう荷物には長袖を入れてあるから大丈夫。今日はこの陽気に、急きょ半袖、半パンである。絶対に暑くなる。で、カチカチとクリートをはめる音と共に、集団が動き始めた。このところ朝練もこなし、まあまあ走れるとは思うけど、なんせヒルクライムなんて初めてだから、不安半ばである。誰に勝とうとも思わないけど、目標は「ダレずに自分に勝つ」とした。まさに関ヶ原の戦い、ここに決戦の火ぶた切られる!である。


同じような勾配が続き、その中でギアを換えながら走る。最初こそ集団だったものの、すぐにバラけてしまう。車では走ったことがあるが、バイクでは一体どんな走りごたえがあるのか、皆目検討がつかないが、道路幅があり、とても走りやすい。体調もとても良く、よく脚が回る。徐々に高度が上がり、眼下が広がってくる。カーブを曲がるたびに、頂上付近の残雪が近づいてくる。初心者が多いのか、たくさんの人を抜かした。皆荒い息をしているが、ボクはまだそれほどでもない。やがて道端には雪が現れ出し、高度が上がったことを教えてくれる。下界もはるか遠くになってくる。時々脚がつりそうになるが、少し負荷を軽くしてやれば回復する程度。距離計が10キロを越え、あと少しのがんばりだ。


「あと200メートル」と沿道の声に、前方を見る。青い横断幕が見え、たくさんの人達が待っている。なんとか最後はダッシュをし(たつもり)、ゴールラインを越えた。ストラーダの仲間が迎えてくれた。テレビも来た。「いやー、来年も出たいと思います!」なーんてコメントをしておいた。いやいや、本当に良いコースだと思った。


計測チップを返し、味噌汁とジュースを受け取り、座り込んでオニギリをほおばる。たくさんのフィニッシュした選手達がワイワイとさざめいていた。帰路は一気に下界へダウンヒル。寒かったので、途中で長袖を着た。


第1回の大会だったせいか、色々と運営上の不備が見受けられたが、終わってみれば来年もまた出てみたいと思わせるに充分な良い大会であった。
(ononoさん、車の送迎をありがとうございました。応援の皆様ありがとうございました。来年はあなたの出番ですよ!)
嗚呼、関ヶ原の合戦!その時男は自分との闘いに勝った!_f0156359_215331.jpg

by ozawa-sh | 2008-04-06 21:53