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おざっちの笛吹き日記

ozatti.exblog.jp

黄(ワン)、徐(チー)と走る山背古道

以前から約束していた二人とのサイクリング。朝からどんよりとした天気であった、さっそくワンから電話があった。「草津はどしゃぶりですよ、おざっちさん。どうします?」「そうですか。じゃあ11時にホテルへ行きますから」と時間をずらした。天気予報では午後から回復するという。


マレーシアから来日しているワンとは、以前来日していた同じ会社のティーからの紹介で知り合った。「MTBやっているので、よろしく」とのことだったので、彼にもリアルジャパンを見せてやりたいと思った。しかし、今月末には離日するので、今日が最後のチャンスだった。前回はYGを案内している。


しばらくすると、晴れ間が広がりだし、再び10時に前倒しして行くことを告げた。しかし、行き先を「よし笛ロード」にするか「山背古道」にするか、彼らの滞在するホテルに着くまで迷っていた。ホテルの前にはすでにワンと彼の後輩チーが待っていた。雨が降っていた。手を上げて車を停め、彼らと握手した。チーはやはり中国系の若者で、とてもシャイな感じがした。すばやくルーフにMTBを積み、車を走らせた。「これ以上北へ行けば、もっと雨がひどい」と判断し、山背古道へと走った。


天ヶ瀬ラインを通り、宇治から鴻ノ巣運動公園駐車場まで小1時間かかった。青空が見え、こちらにしてよかったと思った。バイクを降ろす。チーのはキャノンデールのレフティ。スリックタイヤであったが、今日のコースは充分これで走れる。ボクの昔使っていたカヌー用ヘルメットをかぶらせ、手袋もなかったので、やはりボクがインナーに使っているモンベルのを渡した。やれやれ、日本の冬は寒いんだぜ。


小さな丘を越え、奈良線を渡って梅林の細い道をたどる。きっちりボクの後をトレースしてくる二人。とにかくとても真面目で好感が持てる。礼儀もしっかりわきまえて、日本人以上の律儀さだ。それでいてユーモアも忘れない。やがて「高神社」に着き、少し説明するが「神主」って英語でなんだっけ?とここでつまってしまった。日本の文化を説明するのが一番難しい。まあ「ボス」にしておけ。(あとで調べたらshinto priest でした)


きつい坂を上り終えると、完熟した柿がなっていたので、背伸びしてもぎ取り、二人に食べさせた。ボクも一口かじってみると、とても甘い。手をベタベタにしてもう一つ、、。竹林を過ぎ、パーッと視界が開ける。「橘諸兄」の邸宅跡を過ぎ、やがて「蟹満寺」に至る。ところが本堂の解体修理中であった。手前の蟹をデザインした額縁(?)に見入る二人。ここでも英語で蟹の由来について説明を試みる。


「玉津岡神社」に上ってみる。ここは春になるとしだれ桜が見事であるが、今は誰もいない。椿坂から上狛集落へ入る。奈良線をくぐり「椿井大塚山古墳」に上った。ここは山城平野が一望できる。今日はコンビニでお昼を買うのを忘れてしまい、ワンが持ってきたSOYJOYを分けて食べるハメになってしまった。上狛は「高麗(コマ)」の技術集団が移り住んだ土地。「君たちのご先祖様が作った町だぜ」と、いささか無理矢理、牽強付会、こじつけの説明をしてしまった。


国道24号線でレストランに入りスパゲッティで腹を満たした。すでに2時近かったので全員腹ぺこであった。食べている間に驟雨。食べ終わるとそれも降りやんで、とてもラッキー。路面が濡れている中を「泉橋寺」へ。東洋一と言われるお地蔵さんに会う。「また来たよ」と心の中で言う。もう30回はここに来ているだろう。


木津川を渡り、あとはサイクリングロードをひたすら走って、山城大橋を渡り、車に戻った。途中でスーパー銭湯に入ったのだが、チーは始めての銭湯だったらしい。リアルジャパンを感じてくれたかな。
車に戻ったとたん、雨が降り出し、今回のサイクリングをさらに忘れられない思い出にしてくれたようだ。
黄(ワン)、徐(チー)と走る山背古道_f0156359_22115596.jpg

by ozawa-sh | 2007-12-16 22:12