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おざっちの笛吹き日記

ozatti.exblog.jp

WONGと走る日本の秋

先年来日したマレーシア人TEE君の紹介で、彼と同じ会社のWONG君とMTBツアーに行くことになった。数度メールをやりとりする中で、TEE同様とても真面目な印象を受けたし、MTBの体力もけっこうありそうだと判断し、奈良YGトレールを案内することにした。
問題は天気だったが、朝方こそどんよりしていたものの次第に回復し、秋の奈良を満喫することができた。


「リアル・ジャパンを見せてやる」というのがボクの中でのテーマなのだが、なにをもってリアル・ジャパンと定義づけるのか。果たして、藁葺き屋根の民家なのか、林立するビル群なのか。手の込んだ民芸品なのか、ハイテク製品なのか。ゲイシャガールなのか、ケバイ女子高生なのか、、。
大きく出たのはいいけど、ボクのできることはMTBの上から見える、日本人の暮らし、その背景となる里山の風景を見て、感じてもらうことくらいだろう。


ワカサギ湯に車を停め、二台のMTBで走り出す。WONGは今回マレーシアから自分のバイクを持ってきており、レンタルしたときのサイズの問題を考える必要がなかった。なにより走り慣れていて、途中の大きなドロップオフも難なく下っていったのには驚いた。
奈良市内へのオンロードは相変わらず車が少なく、走りやすかった。東大寺から二月堂、春日大社にかけては秋の行楽シーズンで、たくさんの観光客でにぎわっていた。


長い林道を小1時間上り続ける。ところがWONGのバイクの後輪がスローパンクし、急きょチューブを入れ替えた。峠の茶屋までようやく上り切り、大汗をかいた。その後東海自然歩道を走り、E寺に到着。丁度紅葉が盛りとなり、池の水面を赤く染めていた。WONGにはいいものを見てもらえた。


変化に富んだYGトレールを走り、きつい峠も押してクリア。無事にYGの里へ降り立つ。
今日は錦生酒造が店を明けており、日本酒を試飲した。おつまみもしっかりたべさせてもらった。お礼を言おうと思うが、店主がどこかへ行ってしまい、そのまま再びMTBにまたがることに。


川沿いの長い下り坂を飛ばす。しかしこの区間は水たまりが多く、それまできれいなままで走っていたバイクはドロだらけとなる。木津川にぶつかるとあとは線路脇のオフロードを走って、最後のライドを楽しんだ。
スタート地点に到着し、わかさぎ湯でサッパリした。今日は全身どろだらけになったので、温泉は値打ちがあった。


WONGにとって日本の秋の風景がどのように映ったのか興味があるが、あえて聞くことはしなかった。それは彼の心の中だけに、そっと印象をとどめておいて欲しいからである。
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by ozawa-sh | 2007-11-10 21:18