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おざっちの笛吹き日記

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スズカ8耐

一周約6キロのスズカサーキットを8時間走る。一体、この行為が面白いのだろうか?昨年の記録が57周回というから、単純計算して342キロ走ったことになる。京都から走れば名古屋、静岡を越え、沼津あたりまで達する距離だろう。ワンウェイならともかく、周回となればその単調さに飽きてくるのではないか。


この大会のことは以前より知っていたのだが、以上のような理由から参加をひかえていた「スズカ8時間エンデューロ」。しかし今年はなぜかストラーダの仲間とエントリーする気になってしまった。もちろんチームで交替しながらの部もあるのだが、思いは次第にエスカレート、一人で8時間を走ることにした。すると、ストラーダのおじさん連中が反応し、次々とソロの部に申し込みを開始し始めたのだった。


絶好の自転車日より。ストラーダからはボクを含めて、7人がソロで8時間を走るべくスタートラインに並んだ。いつものロードレースと違って、自分との闘い。200キロをオーバーする長距離を最後まで走ってやるぞ、という挑戦心がフツフツとたぎる。8時ちょうど、ゆっくりと集団が動き出し、いよいよスタートした。長い長い一日の始まりだ。しかし、ボクはマイペースを守り、食事時間もしっかりとって休憩する作戦だ。


ロードレーサーあり、リカンベントあり、MTBあり、ママチャリあり、と様々な車種がスズカの広いコースを埋め尽くす。ケガから復帰した店長を見つけ、うしろに着かしてもらって走る。久しぶりに見た自転車を漕ぐ店長に、うれしくなる。


1時間経った頃、ふとサイクルメーターを見ると、セットしたつもりが止まっている。すぐにセットしたが、なんとドジなこと。こういう時こそ使わねば意味がない。従って距離を30キロほどプラスしながらチェックすることにした。
そのメーターも次第に数字が増え、100キロをオーバーした。まだまだ元気である。しかし、ここらで休憩をとることにし、ストラーダの赤いテントでバナナや羊羹を食べた。


最初は周回数を数えていたのだが、ついに分からなくなった。150キロを越え、昼食を摂った。脚がつりそうになり、の@さんの奨めで、「クランクストップ」を舌に噴射してもらう。ところがこれがてきめんに効き、それ以降まったく脚をつることがなくなった。チェンライの第一ステージの終盤、いつも脚をつって痛い目に会うので、この薬は買おうと思った。


ここからがつらかった。最初はアウターで登れた坂が、一番軽いギアでも登れなくなってきた。シケイン横にはストラーダのテントがあり、皆が応援してくれるので、手前の坂で頑張らざるを得ないのだが、これがきつかった。最後は時速10キロを切るようになってしまった。


途中で先日クリニックをやってくれた辻選手と一緒に走る機会があり、色々としゃべりながら走った。しかし途中から猛然とダッシュし、アッと言う間に姿が見えなくなってしまった。


大会前は単調で飽きるだろうと思われたこの競技だったが、そんなことはなかった。自分と対話しながら、走る楽しさは格別であった。終盤になり、疲れれば疲れるほど、そこには自分というものを強く意識する気がした。


ついに8時間が経過し、ギリギリでゴールラインを通過したボクは、もう一周走って静かにゴールした。もう走る体力も気力もなかった。ただただ疲れ果てた自分だけがいた。しかし、来年もエントリーしたいと思う自分がいた。


(記録)
周回数/37周
距離/222キロ
平均時速/26.35キロ
順位/79位(約200人中)
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by ozawa-sh | 2007-11-05 23:42