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おざっちの笛吹き日記

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サー・ジェームズ・ゴールウェイ マスタークラス

現在、世界最高のフルーティスト、サー・ジェームズ・ゴールウェイのマスタークラスに行ってきた(大阪 クレオ大阪北ホール)。
実は、チケットを扱っている京都のJEUGIAに問い合わせたところ、すでに売り切れたとのことであきらめていたのだが、直前になって行けることになった。

会場となる「クレオ大阪北ホール」というのは初めての場所で、下調べをしていった。新大阪駅から地図を見ながらテクテク歩き、迷うことなくスムーズに到着。開場まで1時間もあるというのに、すでに長蛇の列。仕方なくコンビニで買ったオニギリを列に並びながら食べた。なんせ前の方の席に座りたかったので。

フルートブログ仲間のすとんさんという方も書いていたように、フルートをやる女性にはスリムで美しい人が多いという話を証明するかのように、ここ関西も列に並ぶ女性には確かに美人が多かった。
前から5列目くらいのド真ん中の席に座ることができ、ゴールウェイを間近に見ることできた。クチビルの動きもよく見える。

紫色のスーツを着たサー・ジェームズ・ゴールウェイ氏がステージに登場する。割れんばかりの拍手が巻き起こる。参加者の期待がヒシヒシと伝わってくる。あらかじめ組み立てたフルートをヒザに置き、氏の一挙手一投足に目を注ぐ。なんせ世界最高の演奏家が、ボクの10mもないところに立っているだけで感激する。これがカリスマというものか。

なにから始めるのかなあ、と思っていると、「まずは構え方からね」ということで、左足をやや前に出して構える。左の親指をHキーに沿わせるように置く。右手を軽く添える。、、、とごく当たり前のことをレクチャーしていく。当たり前のことでも、ゴールウェイが言うと、「なるほど~!」と思ってしまうのだ。

スケールの練習の大切さを特に強調していたが、参加者に吹かせてレクチャーする。また、キーを叩かない。ブレスは極く小さく目立たないようにとる。ビブラートの練習方法。肋骨を開くようにして演奏すること。などなど、受講者の吹くテーマ曲を題材に、注意を与えていた。自ら模範演奏をするのだが、これがすばらしい音色で、うっとりした。休憩時間も、ステージの上で色々と演奏するので、席をはずすのがもったいない。皆あわててトイレから戻ってくる。すでに70歳を越えているが、終始精力的にアドバイスを送る姿は、完全に現役だ。

受講者のレベルも高く、音大の現役か卒業生ばかり。しかしゴールウェイにかかったら、まるで初心者のように聞こえてしまう。音の粒の際立ち、滑らかさ、表情の付け方等々、これが世界トップの実力だろう。

最後に会場に来ていた奥さんのジーニーさんが誕生日とのことで、舞台に上がり全員でハッピーバースデーを歌って祝福。約5時間に渡るクラスが終わった。

「フルートを吹くのではなく、歌うこと」。ゴールウェイが特に強調していたのがこの一点。しかしこれが一番難しい。
by ozawa-sh | 2011-10-08 19:49