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おざっちの笛吹き日記

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カヤックでビワイチ いよいよゴールが見えてきた

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時計回りに琵琶湖を漕いできて、彦根まで来たおじさん二人。天候さえ安定していれば、なんとかゴールまでたどりつける可能性が出てきた。その間、道中たくさんの方々にお世話になり、思っていたような「ハードな冒険の旅」とは少し違ってしまったところがあるものの、これだけの長距離を漕ぐことは未知の経験であった。それを今達成しようとしている充実感は、なにものにも替えがたいものであった。
手にマメはできたけど、腰が痛いわけでもなく、お腹を壊したわけでもない。そのことに感謝しつつ最後の旅を続けた。




(彦根から近江八幡へ)
テントから顔を出す。雨が降ってないなあと思い、さらに湖面の様子を見る。今日も穏やかな琵琶湖。テントを撤収する前に、すぐ近くの彦根港へ歩いていく。ここに琵琶湖周航の歌五番の石碑があるはずだ。人に聞いてその場所へ行く。
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テントへ戻り、準備してカヤックに乗り込む。いくつかに分けた荷物も、どこになにを収納したのかゴチャゴチャになってしまったが、とりあえずはすべてをカヤックの中に収めることができた。次回やるときは、荷物の整理の仕方を考えねばと思う。

単調な長い浜が続き、小さな岬を目標に漕いでいく。「沖島」や「三上山」も霞んでいる。自分のイメージとは違う方向に見える。今回役立ったのがガーミン(GPS)。この湾がどんな地形をしており、どこをどう通ればいいのかがよく分かる。自転車とはまた違った使い方だ。

「荒神山」を左手に見ながら、「愛知川」河口を過ぎると、「伊崎寺」のある半島が見えてきた。しばらく漕ぐと棹飛びの柱が見えてきた。崖が迫ってきて、やがて棹飛び柱の真下に来た。高さ7mのこの柱の先端から飛び降りる行事を、一度カヤックから見たいと思っているのだが、いまだ叶っていない。
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時間はまだ昼前。中継地点である宮ヶ浜には、ビワゴンさんが待っているハズだが、その前に沖島へ寄っていくことにした。すでにここから赤い鳥居がわずかに見えている。湖面も相変らず穏やかだが、島との間は風の通り道になっているので、少し風がある。しかし、ここまでのことを思えばどうってことないとばかりに、ピッチを上げて沖島へと向かう。
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以前は水の中に玉砂利が敷かれ、それが鳥居へと続いていた厳島神社だが、今はその玉砂利が泥に埋まってしまったのか姿がないのが残念である。手を合わせ、休暇村のある宮ヶ浜へと向かう。30分ほどで到着。ビワゴンさんと数人が待っていてくれて、浜の方へ近づいてきてくれた。時々一緒に漕ぐことのあるタカコさんの姿も見える。
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上陸し、昼食とした。ウ~ム、インスタントラーメンって、こんなに美味しかったっけ!?
皆さんと色々お話をし、またタカコさんからヨガの指導も受け?最後の宿泊地「長命寺港」へと出発した。距離は5キロほどだし、よく知っているところなので安心して漕ぐことができる。

(感動のゴール)
長命寺港に到着。港にはなんと「うみのこ」が停泊していた。最近、よく会ううみのこ。ここでもまた。
港の一番奥に、ヨットクラブがあり、その前が降りやすい傾斜があったので、ここでカヤックから降りた。そこの管理人さんに許可をもらって一泊置かせてもらうことができた。Harmattannさんの手作りカヤックに興味を持たれたのか、盛んに写真を撮っていた。同じ船乗りとして興味が湧いたのだろう。
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未明から雨の予報だったので、東屋の下にテントを張らせてもらう。すぐ横には「ずいかくの湯」という、新しくできたスーパー銭湯があり、夕方入りに行った。しかしHarmattannさんだけはいつの間にかトイレの水で体を拭き、「ボクはこれで充分です」とのこと(笑)。いや笑ってる場合じゃないけど、とにかく山男である。

静かな夜が明け、港に停泊するヨットのマストの先端が、わずかに揺れている。しかし小雨模様だったので、東屋の下で助かった。雑炊を食べ、準備を整えて出発。今日で旅も最後。なんだか感慨深いスタートだった。もちろん琵琶湖就航の歌六番の石碑もチェック。800段の階段を上がった長命寺の境内にも歌碑があるそうだが、もう無理。
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琵琶湖大橋までは曲がりくねった湖岸線。ある程度このカーブに沿いながら漕ぐのだが、面倒になって直線的に漕ぐこともあった。まあそれもフネの良さだろう。
マイアミ浜を越えると、遂に見えてきた琵琶湖大橋。これを過ぎればもう自分の庭みたいなものである。大橋をくぐり南湖へと入っていく。たくさんの釣りボートが浮かんでいるし、構造物も多い。しかしゴールまでの15キロがすごく遠く感じられた。早くゴールしたいと、心が急いでいるからだろうか。

近江大橋をくぐり、いよいよゴールが近づいてきた。いつも自転車で走るなぎさ公園に沿って漕ぐ。「よくここまで来られたなあ」と、ちょっとウルウルしてしまった。トライアスロンのゴールもそうだったけど、長距離を走ってきた最後の瞬間ほど感動することはない。
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前方にHarmattannさんの奥さんの姿が。水の上と陸の上と、一緒に走ってゴールの瞬間を味わう。
カヤックから降りる。雨はまだ蕭蕭と降っている。
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by ozawa-sh | 2017-10-18 11:07