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おざっちの笛吹き日記

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67歳の誕生日

本日でめでたく67歳。昭和25年生まれなんて、もうずいぶん昔に感じられる時代になってしまった。でも考えてみれば、戦争が終わりしばらくしてから生まれたボクらの世代は、高度成長期に入社してどんどん給料がアップし、世の中が便利になり、やがて日本経済が陰りを見せる頃に退社を迎えるという、ある意味一番良い時代を生きた世代かもしれない。
この間、自分の趣味に没頭する余裕もあり、それなりに蓄えもあるから、リタイアした今を楽しく過ごしていると言えよう。

幼少期は豊かな自然の中で土に触れ、子ども同士で色々な遊びをし、木を削ってモノ作りをし、今考えると精神的にも肉体的にも知らず知らずのうちに自分を深く耕していたと思う。スマホもパソコンもなにもなかったけど、自分の周囲にはそんななにか栄養たっぷりの環境があったように思う。

鉄道模型に夢中になっていた中学・高校時代は、部品を買い求めるために自転車で遠くの模型店へ行き、カッターで車体を切り出し、パーツを取り付け、ラッカーで色を塗る。おもりを作るため、当時使われていた鉛の水道管をガスで溶かして木の型枠に流し込む、なんていう危ないことをやったりしていた。また、鉄道ジオラマを作るために街の風景や建物を観察し、それを模型に再現するための材料探し。機関区へ行って写真を撮ったときには、わざわざ機関車を車庫から出してくれる、なんていう今では考えられないような親切に会ったこともあった。
そういったことが、デザインへの道に繋がっていったと考えられなくもないだろう。

滋賀に住むようになってからはアウトドアに目覚めたのだが、形は変わってもやはり子ども時代のことが土台になっているような気がする。自然、文化、歴史、人、、、そういったものへの興味が、いまだに飽きることなく深まっていく。

「この世は自分を探しにきたところ」。陶芸家、河井寛次郎の言葉だが、今後果たしてどんな自分を見ることができるのか、楽しみではある。
by ozawa-sh | 2017-05-08 08:07