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おざっちの笛吹き日記

ozatti.exblog.jp

茶の本場と言えば…

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打って変わって今日は青空の広がる天気。あ~あ、これが昨日だったら良かったのに~。
とまあ、あきらめの悪いおざっちですが、今日は宇治のトレールを走ってきた。場所を書くのは、MTB乗りの暗黙のルールに反するので、ハッキリは書かないでおく。特に自転車の乗り入れを禁止していることはない。
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車にMTBを乗せ、まずは宇治ラインの途中の駐車場へ。ここからスタートし、しばらくは右手に宇治川を見ながら走る。今日は車が少なく、静かな道を楽しむことができた。やがて天ケ瀬ダムが見え、つづら折りの道を下って、ダム直下へ。今日は放水していた。
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川を渡り、集落の間を抜けて、今日のトレールへと入っていく。以前には無かった鹿・猪除けの柵を通過すると、一気に勾配が急になり、一番軽いギアで上る。路面も荒れており、コースを選んでいく。中高年のハイカーとすれ違い、「自転車でスゴイ!」と声援を受けちゃった。あなた方と同じような年齢なんですが、、、(笑)
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緩いアップダウンを繰り返しながら、気持ちの良いトレールをたどっていく。サクサクと落ち葉を巻き上げる音。お地蔵さんのところを左折し、しばらく上っていけば、景色が一気に広がって展望台に出る。眼下には平等院の屋根も見えている。平日にもかかわらず、展望台でゆっくりするハイカーも多い。
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つづら折りの道を下っていけば、やがて源氏物語ミュージアムがあり、「さわらびの道」を通って宇治橋に出る。
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橋を渡り、あがた通りを行くと、今日の目的地「上林(かんばやし)記念館」。200円也を払い、始めて入ってみた。上林家というのは、永禄年間からの茶業を商う老舗で、徳川家との結びつきも強かったらしい。門構えからして立派である。
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中の展示で面白かったのは、「茶壺に追われてトッピッシャン…」という良く知られた歌謡の由来。これは、徳川幕府の時代、「お茶壺道中」という制度があり、宇治から江戸までを、幕府に献上するお茶を運んだのだが、この行列は、参勤交代のように道行く者の畏敬の対象であったらしい。
「茶壺に追われて トッ(戸を)ピッシャン 抜けたら(行列が通過したら) ドンドコショ(やれやれ)」
また、創業者である上林久重の子ども上林竹庵という人が、千利休を茶会に招くことがあり、その時の逸話が面白い。
利休という天下一の巨匠を招いた緊張感から、竹庵の手元が震え、茶杓を滑らしてしまうやら、茶筅が倒れるやらで、さんざんなお点前を見せることになってしまった。しかし後になって利休は、「本日の手前は天下一であった」と褒めたんだという。「一心に美味しいお茶を飲んでもらおうというそのもてなしの心。それこそが美しいのだ」と語ったのだとか。
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とまあ、お茶についてかなり勉強になった展示館を出、行列の出来ていた中村藤吉本店前も通過。その先にある「県(あがた)神社」を訪れてみた。この神社は「暗闇の奇祭」として知られており、多くの人で賑わうのだが、今日は人っ子一人おらず、静寂な境内であった。
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帰りは、中之島を通り、再び宇治ラインを走って車のところへ戻った。宇治ラインは紅葉で知られるが、まだまだ早かった。
by ozawa-sh | 2014-11-10 21:21