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おざっちの笛吹き日記

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柳生トレールを走る

男の更年期に差し掛かったのか、このところどうも調子が悪い。連休は栃木へ甥っ子の結婚式に行き、帰ってきてからますます精神状態が下降していく。おまけに数日前から風邪をひき、咳と鼻水で熟睡できないありさま。今まで経験したことのない頭痛まで少しする。しかし、夕べは早くからフトンにもぐり、ひたすら眠った。大汗をかき、翌朝はそこそこの気分。なんとか今日の「柳生街道ツアー」に間に合った。以前から約束していたこのツアーは参加者(16年選手さん・男前隊長さん・村パパさん・ANDYさん)が楽しみにしているので、ボクも是非ガイドしたいと思っていたし、なによりもボク自身が走りたいと思っていた。


9時にわかさぎ湯に集合。車で来る途中、道端にうっすらと雪が残っているところもあったが、集合場所には日も射し、これからのツーリングを期待させるかのよう。全員が準備を終え、スタートした。まずは白砂川沿いの車が少ない道を奈良市街に向けて走る。ようやく約束が果たせたうれしさと、ボクがこうして元気に走れることに感謝だ。今日は、奈良市内に入ったら、東大寺近くの「天極堂」で「葛スイーツ」を味わってみる予定だ。ツアーの途中でこうしたグルメが入れば、思い出もグッと彩り豊かなものとなる。


奈良の手前で、いきなりの山道に入った。急な上りだが、皆楽々と漕いで上がってくる。道は平坦になり、フカフカの落ち葉を巻き上げながら仲間と走る。風景が開け、思ったより高度をかせいだことが分かる。京都南部、そして奈良市街が眼下に霞んでいる。一気に下り、佐保川を渡り、もうちょっとで天極堂だ。ボクも初めてのお店だったので、どうなのかなあ、と思っていたが、あらゆるガイドブックに掲載されているから、期待して店に入った。全員が葛餅と抹茶セットを注文。ほどなく目の前に出てきた葛餅は、窓ガラスから差し込む日に透明な輝きを見せている。もう見ただけで美味しいのが分かる。
しばし談笑。少し背中がゾクゾクするが、走るのには支障なさそうである。


東大寺裏から二月堂、三月堂の塗り壁に沿って自転車を押す。ここの風景がなによりも好きだ。先日まで東京にいたわけだが、ボクは関西に住んで良かったと思う。特に奈良の奥深さにハマっている。やがて春日大社を通り、境内の広大な森の中を走る。「志賀直哉旧宅」へ続く「ささやきの小道」を通過し、新薬師寺手前を春日林道へと分け入っていく。長い長い上りが待っている。驚いたのは、男前隊長(女性)がボクなんかより速いこと。先行する彼女を必死で追いかける。ようやく上り終え、「石切峠」の茶店前を通過。店主が寄っていけと言うが、今日はもう少し先のきれいなトイレ前の日溜まりで昼食とした。各自オニギリを広げ、しばし休憩と談笑。


所々に雪の残る誓多林をもうひと上りし、いよいよ柳生トレールへ入る。ガレたところもあり、慎重に走る。美しい針葉樹の森の中を走る。今日はほとんどハイカーがいない。オフロードを楽しみ、ポンと舗装路に出る。「円成寺」だ。ここは通過し、再び脇道へ。細い里山の道をアップダウンしていく。やがて「夜伎布神社」を通過、ここから阪原町の高台部分を走る。途中に名もない古墳の石室があり、歴史の奥深さを感じる。やがて「南明寺」から「おふじの井戸」を通過し、山すそを快適に走る。


目の前に暗く立ちふさがる「かえりばさ峠」にかかる。前輪が浮き上がるほどの斜度に、全員が足をつく。汗をかきかき、峠頂上へ。山の北斜面をゆるい下りにかかる。途中の石畳は、落ち葉が敷き詰められ、スリップしないよう慎重に下っていく。「疱瘡地蔵」を通過し、ようやく柳生の里へと出てくる。柳生小学校裏の木橋を渡り、「錦生酒造」を通過し、一気に下って、「布目川」沿いの快適な下りとなる。ダウンヒルを楽しむと、木津川に突き当たる。ここからは関西線に沿ったオフロードを走る。わかさぎ湯まではあと少しだ。


全員が「面白かった!」と言ってくれ、ボクはうれしかった。あとは目の前の温泉で、冷え切った体を温めてから帰路に着いた。
夜になって再び発熱。明日のデュアスロンは棄権の可能性大。
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by ozawa-sh | 2009-01-17 20:44